赤城神社

地下鉄神楽坂駅のすぐそばにある牛込界隈では最も大きな神社のひとつであり、エリアの鎮守的存在である。元は上州出身である大胡氏(牛込氏の始祖)が武蔵野国の現在の牛込エリアに移住した際に、故郷の赤城山麓にある赤城神社を分祀したのが名前の由来である。実はもともとは早稲田村(現在の鶴巻町)にあったのだが、その後移設され現在は赤城元町に位置している。もともとあった場所には「元赤城」と称する小さな社が残っている。こうした事情もあり我が家のある鶴巻町は、赤城神社が氏神と聞いており、距離にすれば近所の穴八幡までのおそらく3倍はあると思われる赤城神社には小さいころから良くお参りに行ったものである。
神社の境内には、近所の出版社である旺文社の寄付により「蛍雪天神」というミニ神社が設けられている。湯島や亀戸まで足を伸ばすのはちょっとという時の地元の受験生合格祈願所といったところだ。
赤城神社は、過去にテレビドラマでもロケに使われている。古いところでは石立鉄男主演「気まぐれ本格派」だ。神楽坂にある貸衣装屋に纏わるドラマ設定となっており、神楽坂が舞台となっていた。脚本の松木ひろしが牛込在住だったことに起因するものと思われる。因みに“松木=石立もの”は、この界隈を扱うものが多く、他には高田馬場の古本屋を舞台にした「気まぐれ天使」や雑司が谷の水道屋を舞台にした「水もれ甲介」などがある。また最近では、倉本聡脚本の「拝啓、父上様」でも赤城神社は登場した。(現在改築中のため写真は仮社殿)