所長インタビュー

所長インタビュー

社会保険労務士にはどうしてなられたのですか。
ひとことで言えば自分のキャリアが人事労務メインだったからですね。大学を卒業して都市百貨店に入社したのですが、そこでは労働組合幹部という経験も含めて、労務畑でキャリアを積みました。その後転職してからも専ら人事労務の仕事をしておりましたので、そうしたキャリアの延長線で、独立して社労士になるということは自分にとって自然なことだったのだと思います。それから、社会保険労務士が、大変、社会貢献性の高い仕事であるというのも大きな理由です。
労働組合のご経験もあるのですか。
はい。最後は中央副執行委員長ということで一万数千人の組織のナンバー2でした。労働組合といっても企業内組合ですので、一般的にみなさんが想像する「闘う組合」という姿とはだいぶ遠いものではあります。大企業の中の労働組合は、経営と組合員の調整役という位置づけです。
調整役とはどんなイメージでしょうか
企業内組合は、労働生産性を向上させ、収益を拡大し、その成果を労働者と会社がバランス良く分け合うということが活動の基本スタンスとなります。したがって、たとえば、もっぱら労働者のみが不利益を被るような策には当然会社に対して異を唱えていくのですが、一方、経営施策に合理性がある場合には、それに従うように、従業員つまり組合員に説き伏せるということもあります。そのような調整を粛々と行うのが活動の中心です。
つまり、労働側の視点だけではなく、経営的視点ももつ必要があるということですね。
はい。その通りです。つまり理にかなわない我儘をいう従業員に対しては厳しく指導していくわけです。この経験が今の仕事に大いに役立っています。社会保険労務士の仕事のひとつに顧問先企業の労使トラブル調整があります。トラブルメーカーとなる労働者にはいろいろな類型がありそれに応じた対応が必要ですが、労組役員での経験で実に様々なトラブルメーカーと相対してきましたので、どんなのが来ても大丈夫といった感じですね。
なるほど。頼もしいお言葉ですね。そのほかに、ご経験からくる社会保険労務士としての強みはありますか。
実は私は中小企業診断士でもありまして、以前から中小企業診断士会にも所属していることから行政からの依頼などで経営診断業務も行っています。この経営診断というのは、人事労務だけではなく、財務、マーケティング、経営組織や生産管理など様々な観点から企業診断をすることになりますので、会社のありのままの実像をつかむ訓練を積んできています。これは、社会保険労務士として顧問先に労務面のアドバイスをする上でも、大変大きな武器になっていると思っています。
武器といいますと?
例えば、労務というのはヒト、つまり人的経営資源をどう取り扱うかということですよね。これは裏を返すと人件費をどう調整するかということになります。つまり財務的視点で捉えることが、適正な労務を行う上では欠かせないということになります。また、それらの人件費を適正化したいと考えた場合には、働き方をどうするかが問われます。それを実現するには、業務管理や生産管理の方法の見直しや経営組織のあり方を検討する必要がでてきます。このような知識、見識は中小企業診断士として持ちえるものであり、これらを意識しながら顧問先にアドバイスをさせて頂くということは、早稲田労務経営としてお客様への強力な付加価値提供になるものだと自負しております。
なるほど。この点も経営者にとっては頼れる存在になるわけですね。ところで、仕事をされる上では、何を心がけられていますか。
ひとつは、顧問先の社長など経営者の方の心中を察してアドバイスをしていこうということです。経営者というのは孤独との戦いですよね。様々な決断をひとりで悩みながらしていかなければならない。そんな経営者の心が軽くなるようなコミュニケーションのあり方を意識しています。
そのことは、これまでのお話しの流れからすると良く理解できます。
ありがとうございます。もうひとつしては、社労士事務所としては、当然のことではありますが、手続きや給与計算などのご依頼業務について決して間違いを起こさないような事務所の体制づくりを心掛けています。職員教育も当然なのですが、ミスの起きない仕組みづくりということを常に考えて業務改善を図っています。この業務改善については定期的に職員の声も反映させながら進めております。同様に情報セキュリティーも業務プロセスを意識して最善のものにしています。マイナンバー制度が導入され情報セキュリティーの強化が求められていますが、これもお客様にご迷惑をお掛けしない万全の体制をとっております。
最後に、当事務所のモットーを教えて下さい。
モットーは、クライアントにとって最も現実的、最も効率的、そして最も有益なアドバイス、サービスを提供するということです。これにつきます。
どうもありがとうございました。
ありがとうございました。