この度2冊目の著書が完成した。タイトルは「中小企業のための人事労務ハンドブック」である。1冊目は社会保険労務士試験の勉強法についてであり、対象読者は受験生だったのだが、今回はビジネスマン、特に中小企業の経営管理者を意識している。“中小企業の〜”とつけたのは、企業規模が小さい場合には、人事労務関連のことはどうしても手薄になってしまう傾向があるからである。これについては以前「人事部門のポジショニング」でも記載したことである。人事労務に関して、全般的に、広く、かつさほど深くはない内容にしている。あまり突っ込んだことを書き込んではいないのは、詳細な内容は専門書に任せればよい、というスタンスで書いたからだ。経営マネジメントに携わる方々は多かれ少なかれ忙しい。彼らにじっくりと腰を落ち着けて本を読んで欲しいと期待すること自体、的を得てるとはいえない。いかに短い時間の中でその場で必要な情報のみ拾えるか、そんなことを意図してみた。今度の本は、企画だしから完成まで結局のところ1年近くかかった。1冊目に比べると大分時間をかけている。やはりビジネスマン向けであり、内容もまさにビジネス実務そのものとなっているので、それなりに慎重に取り組まなければならなかったからだ。出来栄えとしてはまずまず満足できるものになっているのではないかと思っている。単なる手続関連書でもなく、法律書でもない。人事労務の政策的なことまで言及している点でいえば、あまり類書は無いように思う。興味があれば是非ともご一読いただきたい。