朝夕に涼しさを感じる9月となりましたが、来年2024年(令和6年)4月に控える大規模な労働法改正、いわゆる「2024年問題」への対応は待ったなしの状況です。
今回の最大の焦点は、これまで時間外労働の上限規制が5年間猶予されていた「建設事業」「自動車運転の業務(運送・物流業など)」「医師」の3業種・業務に対し、いよいよ罰則付きの上限規制が全面的に適用される点です。原則として年間の時間外労働を規定の上限内に収めることが厳格に求められ、違反時には企業に罰則が科される重大なリスクが生じます。慢性的な人手不足や長時間労働が課題の業種であり、施行まで半年となったこの9月の段階で、労働時間の正確な把握、業務効率化、適正な取引価格や工期への見直しなど、根本的な事業運営の見直しを急ピッチで進める必要があります。
そしてもう一つ、すべての企業が見落としてはいけないのが「専門業務型裁量労働制」に関するルールの厳格化です。デザイナーやシステムエンジニアなど、業務遂行や時間配分を労働者の裁量にゆだねる同制度を新導入・適用する際、来年4月以降は労働者本人の同意を得ることが新たに法律で義務付けられます。また、同意しなかった場合の不利益取り扱いの禁止や、同意の撤回手続きについても労使協定に定め、労働基準監督署へ届け出なければなりません。
すでに導入済みの企業であっても、来年4月以降も運用を続けるためには、施行日までに新ルールに則った労使協定を結び直し、本人の同意を取得して届け出るという非常に重要な実務手続きが発生します。
対象業種の労働時間削減に向けた労務管理や就業規則の見直しについて知りたい場合や、専門業務型裁量労働制の新たな労使協定作成、本人同意取得の書面準備に不安があるなど、来春に向けた複雑な法改正対応でお困りの企業様は、お気軽に当事務所までご相談ください。



