連合は今年の春闘結果を公表しました。定期昇給とベースアップを足した平均賃上げ率は、前年比△0.17ポイントの1.90%であり、3年ぶりに2%を割り込んだ結果となりました。規模別でみると大企業は0.18ポイント減の1.91%、中小企業は0.13ポイント減の1.81%で、今回は中小企業よりも大企業の減り幅の方が大きく、格差は多少縮んでいます。
今年の春闘の最大のトピックスは、トヨタ自動車労使がベースアップ額を表に出さないという形で妥結したことです。ベースアップは、賃金表の改定であり、給与額底上げの重要な指標ですが、リーディング企業のそれが公表されないとなると、これを基準に交渉を追随しようとする多くの労組にとって、次年度以降、交渉戦術が不透明にならざるを得なくなることが予想されます。