浄輪寺は、弁天町にある日蓮宗のお寺である。寛永年間からこの場所に所在するという古い寺院だ。ちなみに弁天町は、弊所のオフィスが現在の場所に引っ越す前の住所であり、ご近所さんだった。
このお寺の目玉は、何といっても関孝和の墓所があることだ。ご承知の通り、関孝和は、江戸時代の元禄期における和算家、つまり数学者だ。数学の神様ということで「算聖」と呼ばれることもある。私は“ど文系”なので、高等数学のことはよくは分からないが、世界で最も早い時期に行列式の概念を提案したり、17世紀の段階で円周率を小数点第11位まで算出したりと、凄い実績を残している。ただ、その昔、関孝和はニュートンよりも早く微分積分学を開発したということをよく耳にしたが、これはどうもデマのようだ。
中学生のころ、数学が苦手だったことから、数学の試験の前に、ゲン担ぎでこの関孝和の墓所にお参りしたことを記憶している。しかしながら効果は全く無かった。