起業に際して雇用保険基本手当受給期間の特例延長

雇用保険法改正により、令和4年7月より、離職後に起業するケースにおいては、最大3年間を受給期間に算入しない特例が新設されます。
基本手当の受給資格者が前職を離職後に起業しものの、結果として廃業せざるを得なくなった場合、これまでは、受給期間の1年間で基本手当を受給しなければならないという原則通りの対応だったため、廃業時に基本手当が受給できないというケースが多かったのですが、今回の改正でこの期間が大幅に要件緩和されるため、受給しやすくなります。
この特例申請の要件は次の通りです。
①事業の実施期間が30日以上であること。②「事業を開始した日」「事業(の準備)に専念し始めた日」のいずれかから起算して30日を経過する日が受給期間の末日以前であること。③当該事業について、就業手当または再就職手当の受給をしていないこと。④当該事業により、自立することが出来ないと認められる事業ではないこと。⑤離職日の翌日以後に開始した事業であること。
なお、注意点は申請期間です。申請は「事業開始した日」「事業(の準備)に専念し始めた日」の翌日から2カ月以内に手続きをする必要があるので、起業時点で保険を掛けておくという意識で対応する必要があります。