新しい年を迎え、企業の人事労務担当者様にとって、目前に迫った2025年4月の法改正への対応は新年度に向けた重要な課題です。中でも注目を集めているのが、雇用保険法の改正により2025年4月1日から新たにスタートする「出生後休業支援給付金」と「育児時短就業給付金」という2つの経済的支援制度です。
1つ目の「出生後休業支援給付金」は、男女ともの育休取得を力強く後押しする制度です。子どもの出生直後の一定期間内(男性は出生後8週間以内、女性は子の出生日等から16週間以内(産後休業を取得する場合は、その期間を除いた実質8週間))に、夫婦がともに14日以上の育休を取得した場合、従来の給付に加えて「休業開始前賃金の13%相当額」が上乗せ支給されます。社会保険料免除と合わせると実質的な手取り収入が休業前と「同等(10割相当)」になるため、収入減を懸念していた従業員にとって大きなメリットです。なお、ひとり親家庭等の場合は本人の取得のみで対象となる例外措置もあります。
2つ目の「育児時短就業給付金」は、育休復帰後の「時短勤務に伴う収入減」をカバーする画期的な制度です。2歳未満の子どもを育てるために時短勤務を利用する従業員に対し、時短勤務中に支払われた賃金額の「10%」が新たに雇用保険から給付されます。これにより「早く復帰したいが給与が下がる」と悩む子育て世代の負担が軽減されます。これら2つの新制度は心強いセーフティネットとなる半面、企業側には対象者への正確な周知や、ハローワークへの迅速な申請手続きが求められます。配偶者の取得状況の確認や、時短勤務中の給与額に連動する給付額の計算など、これまで以上の状況把握が不可欠です。



