牛込という地名1

「牛込」という名前は、以前は全国区だった。なぜならば台場に移転する前のフジテレビが牛込局区内の私書箱を持っており、その案内を全国に向けて発信していたからである。フジテレビが市谷河田町にあったのはもう十数年前になるので、今の若い世代の耳には「牛込」という響きはほとんど馴染んでいないと思われる。
現在は牛込という地名が使われているのは、公共機関名、区立中学校名および地下鉄の駅名くらいである。公共機関としては、牛込警察、牛込消防署、牛込郵便局程度だろう。中学校は第一中学校から第三中学校まで3つある。ちなみに筆者は第二中学校出身である。地元では一中、二中、三中と呼んでいる。牛込エリアは大きく早稲田エリア、神楽坂エリア、市ヶ谷エリアの3つに分けられる。おおざっぱに仕分けをすると、神楽坂エリアが牛込第一中学校、早稲田エリアが牛込第二中学校、市ヶ谷エリアが牛込第三中学校の学区域ということになる。ただ、牛込一中と牛込三中がかなり近接しており、ややバランスの悪い配置となっている。
地下鉄は新しくできた都営大江戸線で、「牛込柳町」「牛込神楽坂」という2つの駅に牛込という地名がつけられている。このうち牛込柳町は実は正式な地名ではない。住居表示では「市谷柳町」である。もちろん牛込神楽坂という住所表示もない。