コラム

人事部門のポジショニング

人事部門のポジショニングは、企業規模によりかなりの差異がある。従業員数千人単位の大企業では人事部門は強い力を持つ場合が多い。特に大きな労働組合を抱える企業の場合、労務機能が重要となることから、社内でも一本目の人材を登用す…

人事評価について

組織で人が人を評価する。どこの会社でも当たり前のように行われていることだが、本当に困難なテーマだ。評価とは客観的でなければならない。その通りである。しかし、本当に客観性を担保できるのか。どんなに評価者訓練をしっかりと受け…

古い組織と新しい組織⑧

組織が成熟していないと組織知を形成できないという事例を挙げてみよう。 前回でも述べたが、小さい組織から成長していく過程で外部から高い専門的知識を有した者を組織内に取り込み組織知を補おうとするのが一般的な組織行動原理だろう…

古い組織と新しい組織⑦

組織全体での技術不足という着眼点でいえば、もうひとつのテーマは、「組織としての知識不足」ということがあろう。 組織は社会の中に存在する以上、社会が決めた様々なルールに従って運営していかなければならない。このルールを知らな…

古い組織と新しい組織⑥

組織全体での技術不足にはどんなものがあるか。 前回も述べたが新たしい組織の構成員は意識が高い分、自我も強い。「自分こそはこの組織のためになることをやるのだ」という意気込みは良いのだが、強すぎると視野が狭くなり、他者の取り…

古い組織と新しい組織⑤

一定の組織には当然リーダーというものが存在する。それなくしてはあるべき方向に組織ベクトルを向けることはできない。ただ創業期では、このリーダーシップのあり様次第で、組織をだめにしてしまうという例は枚挙に暇がない。 往々にし…

古い組織と新しい組織④

古い組織についてはいろいろと書いたが、新しい組織についての言及がまだほとんどされていないので、ここからしばらくは新しい組織について考察していく。 そもそも組織とはどのように誕生するのか。これについては、近代組織論の始祖で…

組織はどうして老化現象がおきるのか④

四つ目の理由としては、組織規模が拡大していくことに伴う、組織での意思決定スピードの低下が挙げられる。これは組織が誕生すると同時に始まる問題である。例えば創業者が組織を形成する前に個人事業主として事業を営んでいた時代には、…

組織はどうして老化現象がおきるのか③

三つ目としては、組織ルール至上主義の弊害というものが挙げられる。 どんな小さな組織でも人が複数集まれば、そこには一定の約束事:ルールが必要となる。このルールは組織を運営していくための手段として機能する。ところが、だんだん…

組織はどうして老化現象がおきるのか②

企業組織における老化現象の理由の続きである。 二つ目として考えられるのは、創業時に共有された創業者メンバーの熱い思いが風化してしまうということだ。創業者は、何らかの形でやりたいことがありその組織を作ったはずである。それに…